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おりがみが繋いだ一期一会 ~11月11日は折り紙の日~

先日、喫茶店に行くと、とっても素敵な出逢いが♥

自分の座った席のお隣に座ってらした女性が、折り紙をチョキチョキ切り始めました。
その方は昭和2年生まれとのことで、指を動かす訓練として折り紙をおったり、切り絵をしていらっしゃるそうです。

というのも、その方とは知り合いということではなく、アクリル板越しではありますが、その女性が隣に座ったわたしに話しかけてきてくださったのです(^^)
「こんにちは。いつもね、脳と指のトレーニングのために折り紙や切り絵をしているんだけど、あなたを見たイメージで作ってもいいかしら?」
とおっしゃって、優しい笑顔でじーっと見つめてくださった後、
すごいスピードでチョキチョキとハサミと折り紙を動かし始めてあっという間に切り絵を完成させていました!

「ハートが見えた」とたくさんの可愛い折り紙でハートのモチーフの切り絵♡

そして、今度は突然「あなたの目を見ていたら他にも浮かんだから今度は折るわね」とおっしゃって、切り絵の次は、折り紙をしてくださったのですが……

出来上がってみると、小さな折り紙で作ったピアノとピアノ椅子とピアノを弾く鶴、でした!

とっても驚いて私はその方に「実は音楽の仕事してるんですよ」
とお話すると、その方も大変驚いていました。

「あなたを見てたら浮かんできて自然と指がピアノを折ったのよ」とおっしゃって泣いて喜んでくださいました。
とても嬉しくて…思い出すと書きながら、今も泣いてしまいそうです(;_;)

昭和2年生まれということは御年94歳。

とても、生き生きして優しい笑顔でした。

その後も
「あなたの目が姉に似てたから話しかけてみたのよ」と子どもの頃の想い出話などたくさん話してくださいました。

その方が、この94年間の中でこれまでに出会ってきた心に残っている言葉を教えてくださったり、思い出や、色んな話をしているうちに
また2人で喫茶店の中で泣いて…😢💕

何にもお返しが出来ずもどかしくて、でもこの気持ちを忘れたくないな。何かお返しできないかな…と考え
その時に持っている道具でできること…
iPadで、とても短いけどその方のための曲を作りました。

その女性に、御礼になるか分かりませんが…とお聴きいただいて♪

短く、音数も少ないですが大切な一曲です。

ピアニストやヴァイオリニスト、他にもたくさん音楽家も指から「音」という【作品】を生み出しますが
折り紙も指から作品を生み出す。という点でも共通しているなと嬉しくなります。

あの時そこに入ってその席に座って、あの方に出会えて良かったなって。
コンサートをしていても、いつも感じるのが「一期一会」。
その場でその時間、その時にしか感じることのできない生きている音楽があるなと感じるんです。

「次」という同じものがないその瞬間に生まれるものがあるので尊くて素敵なのかなと思いながらいつもコンサートに立たせていただいています。

いただいた折り紙の作品は、大切にピアノのお部屋に飾らせていただいています♡

本日11月11日は「おりがみの日」だそうです♪

長くなりましたがそんな今日に、折り紙がつないでくれたお話を聞いていただきました(*^-^*)

 

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